【FP監修】約27%が不要不急の電話?【救急車の有料化について】

目次

はじめに

みなさん、こんにちは。

今回は、「救急車の利用が今後有料になるかもしれない」というテーマでまとめていきます。

みなさんすでにご存じだと思いますが、119番をすると救急車が駆けつけてくれる制度があります。

しかし、この119番ですが、実は緊急性が高くない内容が約27%くらい存在しているという事実を知っていますでしょうか?

119番を担当する消防オペレーターが対応していますが、各電話内容を分析しているデータがり、それによると、年間 約4万件(令和5年)あり、うち27%が不要不急の電話だということです。

どのような内容かというと、これはあくまで一例ですが、「ひゃっくりが止まらない」、「タクシーで通院しようと思ったがつかまらず、代わりに救急車で通院したい」など、救急車をわざわざ呼ぶ必要のない事例が複数発生しています。

いわば救急車が無料のタクシー化してしまっているのです。

119番の通話料は無料ですが、無料ゆえに気軽に電話をしてしまう人がいるのかもしれないですね。

中には、「有料化すれば不要な電話は減るのではないか」と考える人もいます。

確かにそうかもしれないですが、そうなると本当に必要な人が通話料をためらって呼ばない人も出てくる可能性があります。

このさじ加減は救急隊の中でも賛否が分かれているのだといいます。

ただ今後は条件付きで有料になる可能性も大いにあると考えています。

救急車の有料化がはじまっている

現に今年の6月から三重県松坂市、12月からは茨城県内の一部の病院で有料化が始まっています。

これは、救急医療現場のひっ迫を背景に、不要不急の電話を減らすために行っています。

ただし、なんでもかんでも有料化ではなく、選定療養といって、緊急性が高いものに関しては従来通り無料で、不要不急で呼んだものに関しては料金を徴収するというシステムになっています。

料金はまちまちだといいますが、平均で1回約7,700円~10,000円前後くらいを徴収されるとのことです。

そしてこの選定療養ですが、緊急性が高いものかどうかに関しての判断は現場の医師などの医療従事者が行うとのことです。

医師たちにとっても不要不急かどうかの判断をしなければならなくなったので、余計な負担を強いられることになります。

さらに、このシステムはまだ始まったばかりで、具体的なマニュアル策定もなっていない状況のようです。

最終的な判断は現場の医師たちが行うため、判断も人によって分かれると想像できますし、マニュアル化も初期段階では困難だと想定しています。

まとめ

 医師たち労働環境も過酷です。

中には残業100時間超えるのもザラだという話も耳にします。

そんな中、一つの手段として、AIをつかって初期の電話を見極めるのも一つの手ではないかと考えています。

現状では119番に電話をすると、オペレーターにいきなりつながり、「火事ですか?救急ですか?」といきなり質問しがあります。

それに対して掛けた人が答える流れになっています。

この最初の段階を、いきなりオペレーターが対応せず、自動応答システムで、例えば、「火事ですか?救急ですか?」と聞いた後、「要件を簡潔に吹き込んでください」などのような文言で、電話をする人に吹き込んでいただき、その後オペレーターがその内容を確認し、不要不急と判断した場合は、自動応答メッセージにて、「今回の内容は不要不急の事案と判断されました。」と終え、通話を終了するシステムなども検討できそうな気はしています。

これを初めて聞く人にとっては酷にかんじるかもしれないですが、119番をしてくる人の割合の約27%が不要不急ということであれば、この27%をなくせば、医療現場やオペレーターのひっ迫性がかなり緩和されると感じています。

電話をかける方も、改めて今抱えている問題が本当に不要不急かを考えて電話をしてほしいと思います。

とは言っても、命が一番大切であることに変わりはありませんので、日本全体の意識を底上げする必要もあるのではないでしょうか?

みなさんがご存知の通り、昨今の物価高によりいろいろなモノの値段が上がっています。

当然ながら医療現場のありとあらゆるモノの値段も上がっています。

その中で、救急車の出動も人件費や救急車の燃料費、医療設備費など様々な費用がかかっています。

それらの値段も当然上がっているのに、今もなおほとんどの地域で無料で運営されています。

このありがたみを忘れてはならないですし、みなさんのひとりひとりの意識レベルを向上させていく必要があるでしょう。

監修FP

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